スペインの美食の街、サンセバスチャン。
フランスの国境近くに位置するサンセバスチャンは、スペインとフランスの食文化が混ざり合う素晴らしい食環境下にあります。
無数のバルが連なるバル街は、まさに食べ歩き・飲み歩きにうってつけ。
観光スポットがあまり多くないので、とにかく食べて飲むことに集中できます。
この記事では、そんなサンセバスチャンで絶対におさえておきたいおすすめのバルを6軒紹介します。
基本的にどこのお店で何を食べてもおいしいのですが、その中でも特に"ここは!"と思った人気のお店をまとめました。
これからサンセバスチャンに行く人の参考になれば幸いです。
- サンセバスチャン前情報
- Bar Sport
- Txepetxa Taberna
- Bar Néstor
- La Viña
- Bodega Donostiarra Gros
- Kenji
- 番外編~La Cepa de Bernardo~
- おわりに
サンセバスチャン前情報
スペインのバルは基本的にカウンターで立ち食い形式。
早い者勝ちでカウンターのスペースを取り、カウンター内にいる店員さんに注文します。
中にはハイチェアがおいてあるお店や、ゆっくり過ごせるレストランが併設されているお店もあります。
ずっと立っているのがきつい場合は、レストランを予約しておくと良いでしょう。
たくさんのバルを巡りたい場合は、1つのバルにつき飲み物1杯、タパス1,2品におさえておくのがおすすめです。
立ち食いの場合、飲み物は必ずしも注文しなくても大丈夫です。
アルコールが飲めない人もご安心を。
サンセバスチャンにはどのお店にも大抵モストというワインを作るときに使うブドウからとった果汁のジュースがおいてあります。
スッキリした飲み口なので料理の邪魔にならず、バル巡りにぴったり。
もちろん、お水やコーラなどのノンアルコールドリンクもあります。
また、支払いは基本的に全てのお店でカードOK。
混み合った店内でもササッと支払えるように、非接触決済可能なカードや携帯端末があるとさらに便利です。
さて、ここからはおすすめのバルを紹介していきます!
Bar Sport
言わずと知れた大人気バル、Bar Sport。
日本人のお客さんが多いせいか日本語メニューがあり、更には日本語が話せる店員さんもいます!
「イカ?カニ?」とメニューを日本語で確認してくれるだけでなく、「フォアグラおいしいですか?」と感想まで日本語で尋ねられます(笑)。
英語やスペイン語が苦手な人でも、このお店なら日本語だけでも乗り切れるかと思います。
「日本語メニューがあるなんて、観光客向けのお店なんじゃないの?」と心配になるかもしれませんが、それは杞憂。
Bar Sportは、サンセバスチャンのバルの中でもトップクラスのおいしいタパスを提供しています。
そのため、お昼も夜も超がつく大混雑!
少しでも空いていると思ったら、迷わず入店してください。
Bar Sportの人気メニューの一つがウニクリーム(写真右)。
濃厚でクリーミーなウニの旨味がぎゅっと濃縮されており、香りが口いっぱいに広がります。
また、蟹味噌が好きな人はぜひこのお店でバスク料理のチャングッロ(写真左)を食べてください!
サンセバスチャンのバルではどこでもチャングッロを見ましたが、ここのお店のチャングッロが一番おいしかったと感じました。
どちらもお酒が進む味。
Bar Sportで絶対に逃せないのが、フォアグラ。
サンセバスチャンはフランスが近いこともありフォアグラがよく食べられる街です。
二段重ねでたった€5!!激安!!
Bar Sportのフォアグラは、一般的によく見かける甘めのソースの味付けではなく、スペインらしくシンプルに塩とオリーブオイルで調理されているのが特徴。
シンプル・イズ・ベストとは、まさにこのことだと再確認させられる美味しさです。
イカのグリルもおすすめ。
ぷりっぷりでやわらかいイカは、思わず病みつきになってしまう美味しさです。
私はサンセバスチャン滞在中に2回Bar Sportを訪れました。
Txepetxa Taberna
イワシのピンチョスが有名なお店。
メニューの大半がイワシかアンチョビのピンチョスで構成されていて、専門性があります。
私がとにかく気に入ったのが、写真左のイワシと魚卵(恐らくマスイクラ)のピンチョス。
さっぱりしているのに油が乗っているイワシと、魚卵の濃厚なモッタリ感が合わさって、絶妙なハーモニー!
私はこの味に大ハマりし、滞在中2回このバルを訪れました。
Bar Néstor
Bar Nestorは恐らく現在サンセバスチャンで一番並ぶ人気バル。
幻のトルティーリャとバスク地方の熟成肉ステーキ"チュレトン"、そしてトマトが有名なお店です。
ここは攻略が難しいので、詳しく解説します。
Bar Nestorが人気の理由の一つは、この幻のトルティーリャ(スペイン風オムレツ)。
お昼に16ピース、夜に16ピース、一日合計32ピースしか提供されません。
このトルティーリャを食べるには、指定された時間に直接お店に赴き予約を取らなければなりません。
お店の開店時刻はお昼が13時、夜が20時なのですが、オムレツの予約はお昼は12時、夜は19時から開始されます。
この予約を取るためにお店の前には行列が出来ます。
トルティーリャの予約を取れた人は開店時刻の15分前から優先入場することができます。
また、このオムレツの予約と共に、チュレトン(ステーキ)も予約ができるようでした。
量がかなり多いので(700gくらい)1人や2人で行く場合はきついかもしれません。
オムレツは開店前の予約なしには食べることが出来ませんが、チュレトンは開店後も在庫がある限り注文を受け付けています。
私は最初、お昼の予約を取るために予約開始20分前の11:40にお店行ったのですが、その時点ですでに24人ほど並んでおり、私達の2組前でオムレツの予約が締め切られてしまいました。
同じ日の夜、予約開始1時間前からお店の前に待機し、最初の1ピースを確実に確保しました。
絶対にここのトルティーリャを食べたかったので、執念でした。笑
苦労して勝ち取ったトルティーリャは文句なしのおいしさ。
ちょっと塩気が強い気もしましたが、その分飲み物が進んで美味しかったです。
このお店で絶対に食べて欲しいのがトマト。
最初に一口は「おいしいトマトだな」くらいの感想だったのですが、食べ進めていくうちに「なにこれ絶品・・・」という感想に変わっていきました。
オリーブオイルと塩だけのシンプルな味付けなのに、しみじみおいしい。
素材が良いからでしょうね。
さすがはスペインといった一皿なので、逃すことのないよう!
また、このお店はピメントス(シシトウ)も人気メニューです。
お店にいるほとんどの人がチュレトン、トマト、ピメントスの3皿を楽しんでいます。
La Viña
近年日本でも大ブームのバスチーことバスクチーズケーキ。
バスクチーズケーキ発祥のお店こそがこのバルLa Vinaです。
イートインだけでなくテイクアウトもOKなので、店内が混んでいても寄りやすいのが◎。
でも、せっかくなら店内であったかいバスチーをワインと合わせていただきましょう!(甘口の白ワインがおすすめ。写真は赤ですが。笑)
もちろんチーズケーキのみの注文でもOK。
しっかり濃厚なチーズケーキですが、そんなに甘くないのでぺろりと食べられてしまうのが不思議。
独特のとろとろ食感がたまらない!
Bodega Donostiarra Gros
Bodega Donostiarra Grasは、バル街から少し離れたGros地区にあるお店。
レストランは予約が可能なので、ゆっくり過ごしたい人にもおすすめ。
同じ名前のバルがバル街にもあるので注意!そちらは別のお店です。(最初間違えてそちらに行ってしまいました。)
人気メニューは注文を受けてから焼き上げるトルティーリャ。
出来たて熱々のトルティーリャは半熟で、飴色玉ねぎのコクがたまりません。
ここで食べたハモンイベリコ(イベリコハム)が、サンセバスチャンで一番おいしかったです。
同じことを言っている人がTripAdvisorにもいました!笑
脂身がとってもなめらかでコクがありました。忘れられない味です。
タコも評判がいいので、次に行ったときは絶対に試そうと思います。
Kenji
え?サンセバスチャンでお寿司?と驚くことなかれ。
サンセバスチャンはお寿司もおいしいのです。(バスクはマグロも有名らしい。)
あまりにも周りからおすすめされるので騙されたと思って行ってみたところ、おいしくてびっくり!!
恐るべしサンセバスチャン。
1貫から注文可能なので、締めのお寿司が出来ます。
急須で温かい緑茶も飲めるので、お寿司とお茶でホッと一息、なんてことも可能。
番外編~La Cepa de Bernardo~
生ハムが有名なバルで、イベリコハムの最高級100%ベジョータを扱っています。
アサリ料理も人気メニュー。
なぜここを番外編にしたかというと、持ち帰りのイベリコハムのボカディージョ(サンドイッチ)をおすすめしたいから。
もちろん店内でお酒を飲みながら生ハムを食べるのもおいしかったのですが、ボカディージョを持ち帰って次の日の朝ごはんに食べるのが最高でした!
おわりに
滞在中、合計18軒のバルを巡りましたが、どのお店も本当に甲乙つけがたい良さがありました。
本当は全てのお店を紹介したいのですが、今回はなんとか厳選して6店舗(+1)に紹介しました。
みなさんがサンセバスチャンで楽しくおいしい時間を過ごせますように!