お外に出れない日々が続くイギリスからこんにちは、Naoです。
みなさんが好きなイギリスの定番紅茶の銘柄は何ですか?
イギリスのスーパーマーケットで手に入るド定番の紅茶といえばYorkshire Tea、PG Tips、Tetleyが御三家だと私は認識しています。
私は普段この御三家に関して特に強いこだわりはなく、いつもなんとなーく買ったものを飲んでいたのですが、ある日ふと思ったのです。
比べて飲んでみたい。
やるなら暇を持て余している今しかない。ということでイギリスの定番紅茶3種類を飲み比べてみました。
一個人の感想として、ご参考までにどうぞ!(元バリスタなので、最後にフードペアリングも考えてみました〜。)
周りの人の好みは?
イギリス人との会話に紅茶トピックをぶちこむと、彼らは熱く語り始めます。
「PG Tipsが一番!」「Yorkshire Teaが一番風味がある!」「ああ゛っ!?Yorkshire Tea?うえええっ」「PG Tipsは敵だ!!」
私の周りはなぜかYorkshire Tea vs PG Tipsという対立が出来上がっており、「Tetley……まぁあれはいいよね」という反応がほとんど。
Tetley大好きな人はいないけど、Tetley嫌いな人もいない。
こちらは先日ツイッターでふと思いつきでやってみたアンケート。
イギリスの紅茶、みんなは何派??
— Nao🇬🇧 (@naomusiker) February 28, 2020
私の周りの方々はYorkshire Teaを好む人が多いようです。(ご回答くださった方々、ありがとうございます!)
価格
40ティーバッグ入りのパックを近所のスーパーで購入しました。
左から順に、1.6ポンド、1.4ポンド、1.4ポンド。(SALEなどではない)
価格帯はどれも同じようなものですが、Yorkshire Teaが少〜しだけ高い。ほんとに少しだけど。
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ティーバッグの形
Yorkshire Teaはイギリスの紅茶で一番よくある長方形型。
PG Tipsはピラミッド型。イギリスで初めてピラミッド型のティーバッグを販売したのはPG Tipsらしい。
Tetleyは丸型のティーバッグです。
Yorkshire Teaのみティーバッグがこのように2連になっており、切り離さなくてはなりません。
中身をあけてそれぞれの茶葉の細かさも確認しようかと思ったけど、なんだかもったいなくて今回はスキップ……
ストレートで飲んでみる
各メーカーがおすすめする抽出時間は下記の通り。
- Yorkshire Tea: 4-5分
- PG Tips: 3-4分
- Tetley: 3-5分
今回は各メーカーの最短抽出時間を採用し、Yorkshire Teaは4分、PG TipsとTetleyは3分で抽出しました。
PG TipsとTetleyは推奨抽出時間が短いだけあってお湯を注いだらすぐにお湯が色づき始めましたが、Yorkshire Teaはお湯が濃く色づき始めるまでの時差が若干ありました。
こちらが抽出を終えた紅茶たちです。(カップの順番は同上です。)
濃い。
見るからに全て濃い。さすがイギリスの紅茶、ミルクティーで飲むことを前提に作られているだけある……
とりあえず、そのままストレートでいただいてみました。が、濃すぎて違いがわかりづらい……
この状態での感想は下記の通り。
- Yorkshire Tea: 風味が全体的に重い。BOLD。
- PG Tips: 緑茶のような独特の草っぽい軽やかな風味。クリスプな感じ。
- Tetley: 独特の丸い口当たり。ストレートだと味がぼやけていまいちパッとしないかも?
うううーん、思ったより情報を得られなかったので、ミルクをいれてみる。
ミルクをいれて飲んでみる
同じ分量ミルクをいれました。Tetleyだけ少し赤っぽい。
テイスティングの面白いところの一つは、ストレートで飲んだときとミルクをいれて飲んだときとで、味の表情が全然違うところ。
この子たちも一気に味の表情を変えてくれました。
- Yorkshire Tea: ミルクを入れてもしっかりと深い味わい。
- PG Tips: ミルクを加えても爽やかな茶葉の香りが消えない。軽めで繊細な風味。
- Tetley: ストレートだとぼやけていた丸みのある口当たりがミルクと合わさることによって風味豊かでよりまろやかな味わいに!甘みも増します。
私はミルクティーならダントツでTetleyが好きでした。めちゃくちゃまろやか!
お茶独特の春風を思わせるような草っぽい風味が好きな人はPG Tipsを好む気がします。
Yorkshire Teaはまろやかすぎず、草っぽさもなく、クセのない味わい。
ストレートで飲んでみる-リベンジ-
最初に試したストレートでの情報が少なかったので、もう一度、試しに各紅茶1分で淹れてテイスティングしてみました。
- Yorkshire Tea: 比べて飲んでみるとYorkshire Teaはあんまり特徴的な風味がない。濃いという印象だったけど、一番クセがないのかもしれない。その分万人ウケしそう。タンニン(渋み成分)多め。
- PG Tips: 緑茶のような独特の草っぽい軽やかな風味。爽やか。一方でこの風味は好き嫌いがはっきり分かれそう。タンニン多め。
- Tetley: まろやかな口当たりで後味は一番甘い。が、やはりストレートだと味がぼやけていまいちパッとしないかも。タンニン少なめ。
Yorkshire TeaとPG Tipsが対立する理由がわかった気がする……私はストレートで飲むならYorkshire Teaが一番好きかな。
楽器で例えるならPG Tipsはバイオリン、Tetleyはビオラ、Yorkshire Teaはチェロです(伝われ)。
フードペアリング、考えてみました
せっかく元バリスタなので、各紅茶のフードペアリングも考えてみました。
これがテイスティングの醍醐味だと思っている。
苦手だった銘柄も、フードを合わせることによって全く別の表情を見せてくれるので、それで好きになったコーヒーやワインがいくつあることやら。
これを機にYorkshire Tea派の人はPG Tipsを、PG Tips派の人はYorkshire Teaを試してみて欲しい。
合わせる食べ物によって、飲み物の味はマジで変わる。
Yorkshire Tea
重い風味が特徴のタンニン強めのYorkshire Teaは、キャロットケーキやシナモンロールなどのもったりした甘さとスパイシーさを兼ね備えているお菓子がおすすめ。
PG Tips
クリスプな印象のPG Tipsは、柑橘系のお菓子がおすすめ。
レモンケーキやフルーツゼリー、ミンスパイはストレートで淹れたPG Tipsがぴったり。
ミルクティーの場合は、フルーツジャムとクロテッドクリームをのせたスコーン、ビクトリアスポンジなど。
スパイシーだけどバター感がなくて爽やかさのあるジンジャークッキーもPG Tipsに合いそう。
Tetley
ミルクを入れてもストレートで飲んでもまろやかなTetleyはバターたっぷりのペイストリーがぴったり。
ショートブレッドはまさにTetleyと相性抜群!
バターを塗ったトーストや和菓子と相性が一番いいのもTetleyかも。
終わりに
たった4.4ポンドで出来るので、みなさんも暇を持て余しているときはぜひ飲み比べてみてください。そして感想をぜひ聞かせてください。
カフェインで全然眠く無くなるのと、お腹がたぽたぽになるという点だけ気をつけてね(笑)。私はおかげで晩ご飯スキップです。
それではみなさんご一緒に。
Would you like a cup of tea?