コロナが明けたら、どこへ行きたい?
こんな質問が行き交うようになってから、早一年が過ぎようとしています。
少しずつ明るいニュースが増えてきてはいるものの、今だ先行き不透明。不安定な状態が続いています。
海外旅行は疎か、国内旅行すら自由に出来る日はまだまだ先のように見えます。
どうしても暗い気持ちになってしまいますが、こんな時だからこそ、旅を懐かしみながら「どこへ行きたい?」というトピックで盛り上がってしまいます。
質問に対する私の答えは、いつだって決まっています。
メルボルンに行きたい。
私は、ワーキングホリデーでメルボルンに7ヶ月住んでいました。
たった7ヵ月の滞在でしたが、メルボルンのことが大好きになり、帰国して10ヶ月後にはまたメルボルンを訪れる大ファンっぷり。
コロナがなければ、実は今月も行っている予定でした。本当に好きで好きでたまらない。
今回の記事では、日々の暗い気持ちを吹き飛ばすべく、私が大好きなメルボルンの魅力をみなさんに存分に伝えます。
この記事を読み終わる頃にはあなたも「メルボルンに行きたい。」と言っているはず。
街が綺麗でひたすらおしゃれ
メルボルン最初の魅力は、街並みです。
イギリス調の古い建物が多く残されている一方で、モダンな建物も多く、非常におしゃれ。ひたすらおしゃれ。
そして、清潔!!(これ大事。)
こちらは、メルボルンのシンボルにもなっているフリンダースストリート駅。
ヨーロッパ調の建物がめちゃくちゃかっこいい。
オーストラリアで一番古い駅で、1854年にオーストラリア初の鉄道駅としてオープンしました。
現在のデザインの駅舎になったのは20世紀初頭。
メルボルンで一番利用者が多いハブ駅の一つです。
この駅の反対側にはセントポール大聖堂があります。
どーんとそびえるセントポール大聖堂。その向こう側にはオフィスビル群。
モダンとクラシックが混ざったメルボルンらしい風景がなんともたまらない。
上2枚の写真を見てお気付きになった方もいるかもしれませんが、メルボルンにはトラムが通っています。
街を歩いているとトラムのレトロな警鐘が聞こえてきます。
これがまたいい。とてもいい。
こちらはビクトリア州立図書館。
19世紀にオープンした、メルボルンのランドマークと言える場所。
かっこよすぎてあまりにも惚れてしまったため、何度も何度も足を運びました。
晴れた日は戦争慰霊館(Shrine of Remembrance)から街を眺めるのが気持ちいい。
メルボルン、かなり都会です。人口はそのうちシドニーを越すと言われているそうです。
メルボルンは、イギリスの経済紙"エコノミスト"が選ぶ世界で最も住みやすい都市No.1に7年連続で選ばれていました。
こちらはメルボルンセントラルのショッピングモール。
散弾製造塔(実際に20世紀中頃まで散弾を製造していたらしい)を覆うように作られたこのガラスの塔は、なんと日本人建築家・黒川紀章さんの作品。
歴史的建造物を保護しながらモダンで見応えのある塔に仕上がっているのは、さすがの一言。
メルボルンらしい建造物です。
しっかりがっつりイギリスの街並みのような古い建物のみが集まっているエリアもあります。
オーストラリアだけれど、しっかりヨーロッパ感が感じられて、お散歩がとても楽しい。
こちらはオーストラリア現代美術センター。
メルボルンの美術館は建物の見た目もめちゃくちゃかっこいいんです。
しかも、常設展は基本無料!気に入った美術館には何度も足を運びました。
いいでしょう?メルボルンの街並み。
いちいちオシャレなんだよなぁ。大好きです。
カフェ文化が半端ない
Standing Room
オーストラリアはカフェ大国として有名です。
数々あるオーストラリアの都市の中でも、メルボルンは世界に名を馳せるカフェの街。
世界で一番カフェが多い都市とも言われており、カフェの数が半端じゃない。
そして、そのレベルの高さたるや……!
カフェ・コーヒー好き民にはたまりません。
余談ですが、上の写真、オーストラリアらしく3人とも短パンですね。
短パンに長い靴下を合わせたりしないのがメルボルン流。(どこぞのドイツなんかは短パンに絶対長い靴下を合わせますよね?あれなに?笑)
みんなオシャレに短パンを着こなしていました。
私がメルボルンで初めて入ったカフェ、Brother Baba Budan。
メルボルンっ子なら誰でも知っている超有名店なのですが、一口飲んであまりの美味しさに衝撃を受けました。
まさにパーフェクトハーモニー。完璧です。
このお店が特別美味しいのかとも思ったのですが、その後も他のお店で口にしたコーヒーというコーヒーが全てあまりにも美味しくて、さすがはカフェの街を名乗るだけあるメルボルンの実力を目の当たりにしたのでした。
Vacation - Exhibition St.
コーヒーが美味しいのはもちろん、どのカフェもきちんと個性があって、絶妙に洒落ていて、でもわざとらしさが全くなくて、とても居心地がよかったです。
Auction Roms
メルボルンっ子にとってカフェは生活の一部。
毎日の朝食、オフィスに向かう前の一杯、友達とのブランチ……それぞれが思い思いの時間を過ごす場所。
もちろん一人でも入りやすいです。
The Hardware Societe
ラテアートもいちいち素晴らしい。
カフェの街メルボルンでは、バリスタは大人気の職業です。
バリスタがいなくっちゃ、メルボルンでのカフェ文化は成り立たないですもんね!
コーヒーだけじゃありません。
オーストラリアはイギリス文化がしっかり根付いている国なので、ティールームもあります。
メルボルンで一番有名なティールーム"Hopetoun Tea Rooms"は、入り口横にあるケーキがぎっしりディスプレイされているガラスケースが目印。
デコレーションがいつもかわいくて、ケーキの種類も魅力的で、毎回注文がちっとも決まりませんでした。
何度も通いたくなるかわいさ。(何度も通いました。)
Proud Mary
そういえばメルボルンのカフェって、注文がたとえコーヒー一杯であっても、ちゃんとボトルでお水を提供してくれるお店が多かったです。タップウォーターだけれど。
メルボルンは世界で一番水道水が安全な国だとかなんとからしく(バスツアーで教えてもらった)、公園の水道も綺麗に管理されていて、どこでも安心して水が飲めました。
ミネラルウォーターも売ってはいるけど、メルボルンっ子は基本タップウォーター。日本と同じく軟水です。
いいでしょう?カフェの街、メルボルン。
カフェ巡りしていた日々が懐かしいなぁ……恋しいなぁ……
食べ物が美味しい
コーヒーが美味しいのはわかった。でも食べ物はどうなの?
……ご安心ください。
メルボルン、美食の街です。
The Hardware Societe
カフェでのブランチは、メルボルンでやっておきたいことの一つ。
メルボルン、カフェごはんのレベルが高いです!
The Kettle Black
こちらはメルボルンで一番インスタ映えすると言われているパンケーキ。
正直、「映えるだけで大して美味しくないでんしょ?」なんて思ってましたが(失礼)、きちんとしっかり美味しくて驚きました。
丁寧に調理されている確かな味がした。
Grain Store
ここパンケーキは、パンケーキ自体がキャラメリゼしてあって個性的!とっても美味しかったです。
付け合わせのマスカルポーネと相性バッチリ。また食べたいものの一つ。
Bibelot
デザートのレベルも高い!!
メルボルンは見た目も味も繊細なケーキを提供するお店が多いです。日本人の口に合います。
Rare Steakhouse
オーストラリアといえば、オージービーフ!!
赤みのうまみたっぷりのお肉は、食べ応えがあってとっても美味しい!
スーパーのお肉のレベルも高いと感じました。もちろん全て国産。
オーストラリアの中では珍しく、メルボルンは魚介も美味しいのが嬉しい。特に貝類。
マーケットへ行くたびに新鮮な生牡蠣をお腹いっぱい食べていました。しかも安い!
ずらりと並んだ調味料から、自分で好きなものをチョイスして食べるセルフサービス方式がメルボルンのマーケットスタイルです。
私が大好きだったのは、Hunky Doryというチェーンのシーフードレストラン。
ハーブとお塩でシンプルに焼かれたお魚が最強においしいだけじゃなく、付け合わせにブラウンライスが選べるのも最高!
サラダで野菜もたっぷり摂れるのが嬉しいワンプレート。
メルボルンを訪れたら絶対に行って欲しいレストランです。
Stalactites Restaurant
それから、メルボルンで絶対に試して欲しいのが、ギリシャ料理!
テニスプレーヤーの大阪なおみさんも、「メルボルンでギリシャ料理を食べたから、オーストラリアオープンで優勝したのかも」と言及していました。笑
メルボルンはギリシャからの移民が非常に多い都市です。
ギリシャ料理のお店がずらりと並ぶストリートも存在します。
オーストラリアって野菜とフルーツがはちゃめちゃに美味しいんです。
野菜の本来の味ってこれなのか!と思ってしまうくらい、めちゃくちゃ新鮮で美味しくて……メルボルンでならベジタリアンになれるな?と感じたくらいです。
美味しい野菜とオーストラリアのお肉を一緒にたくさんいただけるのがギリシャ料理。
そのレベルが高いことは、もちろんご想像通り。
私はオーストラリア滞在中にギリシャ料理の大ファンになりました。
その一方で、「じゃあオーストラリア料理って何があるの?」という質問に答えるのはちょっと難しいです。
パイやソーセージロールなど、イギリスの食文化が根付いているのは間違いありません。(しかも、皮肉なことに、本場イギリスより美味しい。笑)
メルボルンっ子に言わせると「世界各国の料理が食べられるのがメルボルンの食文化!」とのこと。
とは言え、メルボルンらしいものを一つくらい食べておきたいですよね?
そんなときはチキンパルマをおすすめします。
メルボルン発祥と言われている、"生地をチキンにしたピザ"って感じのジャンキーな料理。
ジャンキーな食べ物が好きな人にはたまらない一品です。
これ、日本でも絶対ウケると思うんだけど、なんでメジャーじゃないのかなぁ。
いいでしょう?美食の街、メルボルン。
何を食べてもハズれが少なくて、びっくりの毎日でした。
スーパーのお野菜やフルーツですら美味しかったもんなぁ。
都会なのに自然もたくさん
メルボルンはガーデンシティと呼ばれるほど公園がたくさんある都市です。
中心部は巨大な公園で囲まれており、街から少し歩いただけで自然と触れ合うことが出来ます。
こちらは中心部から徒歩で行くことのできるボタニカルガーデン。
芝生も綺麗に管理されています。
"歩き疲れたらごろーんと芝生に寝そべって休憩する"が当たり前に出来る世界。
虫も少ないので、快適です。
中心部で自然を感じられるのも魅力の一つですが、メルボルンの一番の魅力は、ちょっと移動しただけで海も山も楽しめるというところ。
南東に移動すればグレートオーシャンロード。
素晴らしいオーシャンビューが続きます。
メルボルンのビーチは砂がとてもきめ細かく、裸足で歩くのがとても気持ち良いです。
東に移動すると熱帯雨林。ダンデノン丘陵です。
シダ植物がもりもり生えた山を駆け抜ける蒸気機関車パッフィンビリーは、一度体験する価値あり!
北東に移動するとヤラバレーというワイナリーが有名な地域があります。
丘いっぱいに広がるぶどう畑は、圧巻の一言。
上の写真は、泣く子も黙る(?)あの"シャンドン"のワイナリーです。
動物好きにはメルボルンはたまらないです。
鳥類も有袋類も充実しています。有袋類ですよ!!有袋類!!
こちらはアルバートパーク。毎年3月にF1グランプリの会場になる公園です。
この公園ではたくさんの黒鳥と出会えます。もふもふの雛がかわいい。
ワライカワセミにも出会える世界。なんて尊いんだ。
ちなみにワライカワセミは英語でkookaburra。
メルボルンに住んでいたから覚えられた英単語です。
このインコはそこら中どこにでもいます。うるさいけどかわいい。
ちなみにインコは英語でparakeet。
メルボルンに住むと鳥類のボキャブラリーが増えますね。
色鮮やかなインコもたくさん。
黄緑、ピンク、赤あたりをよく見かけます。
メルボルンから南東に降りていったところにあるフィリップアイランドでは野生のペンギンに出会えます。尊い。
これは親の帰りを待つ雛鳥。野生ですよ!?!?尊い……
なーーーんにもない。でも、目を凝らすと野生のワラビーが見えるかも。
ちょっと田舎にいくと、すぐワラビーがいます。
保護センターに行けば確実にコアラにも出会えます。
レアではありますが、野生でも一度だけ見たことがあります。
街中で気軽に(?)会える有袋類はポッサム。焼肉じゃない方ね。
夜になると公園に現れます。結構大きい。かわいい。
オーストラリアの動物を一気見したい方はぜひヒースヴィル動物園へ!
ワラビーとセルフィーも撮れますよ。
都会ながら自然も気軽に感じられるメルボルン。
両方楽しめるのがとてもいい。
ストリートアートがすごい
オーストラリアの首都はキャンベラですが、音楽や美術など、文化的中心地はメルボルンが担っています。
そのため、メルボルンでは数多くのアートイベントや音楽イベントが催されています。
アートの街と称されるほどです。
また、メルボルンは世界的にストリートアートが有名な都市でもあります。
規模の大きな作品を街中のあちこちで鑑賞出来ます。
街の広告がポスター等ではなく、わざわざ塗料で描かれることも頻繁にあり、面白いです。
作業中の様子も街でよく目にしたのですが、あっという間に完成させる仕事っぷりはまさに職人。
ストリートアートはしょっちゅう塗り替えられるため、作品との出会いはまさに一期一会。
メルボルンにはかつてあのバンクシーの作品も多数あったのですが、清掃の際に消されてしまったり、壁ごと盗まれてしまったりして、現在鑑賞できる場所はないのだとか。
メルボルンで一番有名なストリートアートスポットはホイザーレーン。
ストリートがまるごと一本ストリートアートで埋め尽くされています。
作業中のアーティストに出会える可能性も高いです。
いいでしょう?アートの街、メルボルン。
メルボルンを訪れたら、ストリートアート巡りはハズせません。
ビッグスポーツイベントが多い
スポーツに興味がない人は読み飛ばしてもらって全然構わないのですが、これだけは覚えておくとお得(?)です。
メルボルンは世界的なスポーツイベントが毎年2つも開催される世界で唯一の都市として名を馳せています。
そのイベント2つとは、F1グランプリと、テニスのグランドスラムです。
F1グランプリは毎年メルボルンを皮切りに世界を巡ります。
開幕戦が行われる都市として毎年重要な役割を担っているメルボルン。
普段は公道として使われている道路が、この時期だけサーキットに生まれ変わります。
当日券もあるので、メルボルンっ子はF1ファンじゃなくても気軽に遊びに行きます。
テニスのグランドスラムの一つ、全豪オープンが行われるのもメルボルンです。
最近では大阪なおみさんが優勝したことで話題ですね。
オーストラリアオープンの時期になると、メルボルンは街中が一気にテニスモードになります。
あらゆるところがテニスのデコレーションでいっぱいに!
オーストラリアオープンも当日券で気軽に参戦できます。
メルボルンに求めてはいけないもの
ここまでメルボルンのいいところばかり紹介してきましたが、メルボルンにだってよくない側面はあります。
これだけは覚えておいてください。
メルボルンに天気とビーチは求めちゃいけません。
メルボルンとシドニーはいつでも張り合っているのですが、メルボルン側はいつも「天気とビーチでは勝てない……」と認めています。
メルボルンの天気は「一日の中に四季がある」と揶揄されるほどコロコロと変わります。
朝は肌寒く、昼はカンカン照りで暑い、そうかと思えば急に土砂降り、止んだかと思えば風がビュービューと吹き、日が沈むと冬のように寒い……こんな日はザラです。
気温変化が激しいため、基本的に夏でも薄い上着が必要です。
一日の中での天気の変化も激しいですが、1週間の中でも気温の移り変わりがかなり激しいです。
昨日の最高気温は42度だったのに、今日は22度……なんてことがしょっちゅうありました。
乾燥しているので雨は多くありませんが、年がら年中風が強いのは当たり前。
帽子には細心の注意が必要です。
先述した通り、メルボルンにも美しいビーチはありますが、天気が不安定なので水遊びを楽しむのには適していません。
それに加えて、南極からの海流が冷たく、メルボルンの海は水温が大変低いです。(そのお陰でシーフードは美味しい。)
オーストラリアといえば、夏だ!ビーチだ!太陽だ!というイメージを持つ方が多いと思いますが、残念ながらメルボルンにはそれが全く当てはまりません。
オーストラリア名物(?)裸足族もほとんどいません。短パンにビーサンの人すらほとんどいません。
メルボルンにはオーストラリアらしさはあまりありません。どちらかというと、ヨーロッパに近いです。
オーストラリアらしさを思い切り体験したい人は、ぜひメルボルンを避けてください。
そうでないとがっかりします。
オーストラリアというより、メルボルンを体験したいという方。
ぜひメルボルンを訪れてください。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
カフェの街、美食の街、芸術の街、ガーデンシティ……様々な異名を持つメルボルン。
私のメルボルン愛、伝わりましたか?
一人でも多くの人に「メルボルンに行ってみたい!」と思っていただければ、私の作戦は成功です。
最後までお付き合いくださりありがとうございます。