フランスの南東部に位置するリヨンは、ブションと呼ばれるスタイルの大衆食堂で有名な都市。
19世紀、内臓系などの安い材料でお腹いっぱい食べられるよう女性料理人達が考案した料理がブションの始まりです。
ボリュームたっぷりで価格帯の低いビストロは、現代でも多くの人から愛されています。
このブログでは、リヨンでブションを楽しむためのポイントを紹介します。
ブションではどんな料理が食べられるの?
ブションでの食事は一般的にコースメニューです。
前菜・メイン・デザートの3コース、または前菜orデザートとメインの2コースから選びます。
相場は大体€15〜30くらいでお手頃なのが嬉しい!
本場リヨンのブションはかなりボリュームがあるので、3コースを食べる場合、お腹をぺこぺこにして挑むことをおすすめします。



ブションの代表的な料理は、次の通り。
- リヨン風サラダ(写真左) - クルトンと揚げた豚の油がたっぷりトッピングされていてボリューム満点!
- クネル(写真中) - 魚や牛のすり身で作られた柔らかい蒲鉾のような料理
- ソーセージ - 内臓系やワイン煮込みなど色々なタイプがある
- セルヴェル・ド・カニュ - フロマージュブランとハーブを混ぜたチーズ好きにはたまらない一品(甘くないがデザートの一種)
- プラリネタルト(写真右) - ピンクの見た目がインパクト大なアーモンドの甘いタルト
ちょっぴり癖が強い食べ物が多いのも、ブションの特徴です。
ブションのフランス語はフランス人でもリヨン出身でないとあまり理解できないとのこと。
ブションのメニュー名を翻訳してもどんな料理かわからないことが多いので、画像検索すると楽です!
ぜひメニューを決める際は試してみてください。
ブションが集まっているエリア
ブションはリヨン全域にありますが、その中でもブションが特に集まっているエリアが2つあります。
まず一つ目は、マロニエ通り。
こちらはランチ時になるとずらりと行列が出来る人気店ばかりが揃うエリアです。
フランス人のお客さんが多いのが特徴で、フランス語メニューしかないことも。
予約をしておくのが安心ですが、電話予約のみのお店も多くハードルが高め。
二つ目は、世界遺産になっている5区のヴュー・リヨン地区。
こちらの北エリアにブションがたくさん集まっています。
このエリアの特徴は、観光客でも入りやすいお店が多いこと。
このエリアのおすすめブションをリヨン出身の友人から教えてもらったので、参考にどうぞ👇
- Le Comptoir du Bœuf
- Au Comptoir les Gones
- La table des canuts - Bouchon lyonnais
それぞれのエリアで一軒ずつ実際にブションに行ったので、紹介します!
マロニエ通りのブション「Chez Mounier」
数々の賞を受賞しているマロニエ通りの人気ブション、Chez Mounier。
店内はとても狭く、テーブルは部屋いっぱいギチギチ、お客さんもぎゅうぎゅう!(フランス語を話すお客さんばかりでした。)
混雑からも人気具合が伺えました。



こちらで私がいただいたのは3コースで、リヨン風サラダ、トリッパ(牛の胃袋)のトマト煮込み、プラリネタルト。
リヨン風サラダはクルトンと揚げたベーコンがたっぷりで、それだけでお腹いっぱいになってしまいそうなボリューム。
トリッパのトマト煮込みはモツ系独特のクセがとても強く、内臓系が好きな人にはたまらない一皿でした!トマトでは消しきれないクセが美味しかったです(笑)
プラリネタルトは真っピンクで毒々しい見た目に反して、とってもシンプルな味わいのアーモンドタルトでした。コーヒーに合う〜!
このピンク色のお砂糖で作られたアーモンドプラリネはリヨンの名物です。
世界遺産エリアのブション「Aux Trois Maries」
リヨン出身の友人がたまに行くお店だと教えてもらい、ヴュー・リヨン地区で訪れたのがAux Trois Maries。
観光客が多いエリアということもあり、店内には観光客がたくさんいました。
英語メニューもあり、店員さんも英語を話してくれました。(ありがたい🙏)


こちらで私がいただいたのが、クネルとセルヴェル・ド・カニュ。
一軒目で3コースを食べてお腹いっぱいになりすぎたの経験を生かし笑、ここでは2コースを。
クネルは優しい味付けで食べやすく、セルヴェル・ド・カニュは爽やかでいくらでも食べられてしまえそうな美味しさでした。(また食べたいくらい気に入りました!)
おわりに
リヨンならでは経験が出来るブション。
大衆食堂なので、肩肘張らずにカジュアルに楽しめるのも観光客には嬉しいですよね。
他の地域ではなかなか味わえないリヨン名物が食べられますので、ぜひお腹を空かせて行ってみてください。