ワーホリハンターなう

海外生活と旅行のブログ

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オーストラリアで経験した人種差別の話

今回の話題は残念ながら明るくありません。

でもこれが現実にあるということを忘れないためにも、書き留めておこうと思います。

 

 

私は現在、ワーホリ2カ国目としてオーストラリアのメルボルンに滞在しています。オーストラリアへの入国は、このワーホリが初めてです。

オーストラリア入国前にカナダで一年間ワーホリをしていましたが、ラッキーなことに人種差別は一度も経験したことがありませんでした。

入国前から「オーストラリアは人種差別がある」ということをほんのり聞いていたのでちょっとは覚悟していたのですが、実際に自分がその対象になってみるとその悲しさはこの上ないものだと実感しました。

 

勤務先(飲食店)のとある常連さんが、私の接客を頑なに受けようとしないことに気が付きました。常連さんだからほぼ毎日会うのに。

目も合わせてくれません。どんなに笑顔で挨拶しても、返してくれません。

彼女は毎回、目線が絶対に合わないようにして、「私は◯◯(オーナー)を待ってるの。」と言ってきます。

 

始めは「きっと彼女はオーナーがお気に入りで、だからオーナーとだけ話したいのかな」と思っていたのですが、後にオーストラリア人とスペイン人の同僚たちに対してはオーナーをわざわざ呼ぶことはせず、そのまま接客を受けていることに気付きました。

そして、彼女が台湾出身・スリランカ出身の同僚に対しても、私と同じ対応をしていることに気付きました。

 

私が不思議そうにしているのを見て、台湾出身の同僚が教えてくれました。

「彼女は西洋人としか目を合わせないんだよ。」

 

あ、これが"人種差別"か。

ずどーんと重い気持ちになりました。

私は彼女に対してなんにも悪いことをしていない。挨拶しかしていない。なのに無条件に無視されるのはどうしてなのだろう。 

 

こちらは別の常連さん。

彼女はオーストラリア人以外のスタッフに対してとても冷たい態度を取ります。もちろん私に対しても。いじわるな発言をされるので、とても傷つきます。

一度、彼女がスペイン人の同僚に対してスペインの悪口を延々と話しているのを聞いて、とても驚いたことがあります。母国の悪口を直接言われた同僚は、もちろん私以上にとても驚いていました。

 

私はまだ生卵を投げつけられたりするようなレベルの人種差別を経験したことはありません。

しかし、上にあげたようなシチュエーションには週に何度も遭遇します。その度にモヤッとしてしまいます。そして大抵の悩みなんてどうでもよくなります。それくらい悲しい。

(最近はこの程度の人種差別にはすっかり慣れてきてしまいましたが……)

 

日本にいるだけじゃこんな経験出来なかっただろうなと、やけにポジティブに捉えています。こういう小さいものを含めて、実際に人種差別は色んなところにあるのだということを、日々身をもって経験しています。

メルボルンは差別する人達の方がマイノリティで、大多数の人はとてもフレンドリーなんですけどね。

 

ある日、スリランカ出身の同僚が言っていました。

「そういうことする人たちって、何かが欠けてて寂しがってるんだよ。」

一生聞けそうにもないけど、なぜそうしてしまうのか、いつか彼女らに聞いてみたいなぁ。